東京都の東村山市にある豊島屋酒造で、11月に開催された「豊島屋フェスタ」。晴天にも恵まれ、およそ1,550名の参加者でにぎわいました。

霜月の風物詩!東村山市のビッグイベント

「蔵開き」の開催時期は蔵によって異なりますが、豊島屋酒造は毎年11月に行っています。ただの蔵開きではなく、さらに楽しめるイベントとして発展させた「豊島屋フェスタ」は今年で3回目の開催です。

豊島屋酒造の蔵開きイベント「豊島屋フェスタ」の行列

豊島屋酒造があるのは、西武鉄道・東村山駅から徒歩約20分ほどの場所。イベント当日、東村山駅周辺や蔵までの道中は、多くの参加者でにぎわいます。蔵から伸びる長い行列を見ると、開場を待つファンたちの期待感が伝わってきますね。

新酒や当日限定酒も!充実の試飲コーナー

いよいよイベントがスタート!入場してすぐに用意されているのは、試飲コーナーです。

豊島屋酒造の試飲コーナー

今年は、新酒の無濾過生原酒や活性にごり酒に加えて、亀口酒などの当日限定酒の提供も!全部で5種類のお酒を試飲することができました。

「亀口酒」は、搾られたばかりのお酒を受け取る甕(かめ)から汲んだお酒のこと。搾りたてのお酒をその酒蔵で飲めるというレアな体験はイベントならではといえるでしょう。

酒槽

ふだんは味わうことのできない限定酒や、フレッシュな造りたてのお酒など、豊島屋酒造のさまざまなラインアップを飲むことができる素晴らしい空間。蔵内の一部に入ることも可能で、酒造りの雰囲気を感じることもできますよ。

 

人気店舗も出店!飲んでも食べても豊島屋酒造を味わえる

豊島屋フェスタの大きな特徴は、蔵と繋がりのある飲食店が、ブースでおつまみを提供していることです。今年は7店舗が出店しました。

豊島屋フェスタは飲食店の出店も特徴的

初代の「Mr.SAKE」を務める橋野元樹さんがオーナーの「SAKE story」は今回が初出店。「Mr.SAKE」として会場を盛り上げていました。

また、豊島屋酒造のお酒や甘酒、酒粕を使用したメニューも多数。飲んでも食べても、豊島屋酒造の魅力を味わうことができます。

出店ブースのそばにある野外ステージでは、鏡割りが行われました。

ライブも行われ、お酒をテーマにした即興ラップに会場のテンションも最高潮!楽しい時間に酔いしれました。

ここは本当に酒蔵なのか!?クラブブース「OCYOCO CLUB」

酒蔵内に設けられた「OCYOCO CLUB」では、DJが本格的なプレイを披露していました。音楽を楽しみながら、豊島屋酒造の大人気ブランド「屋守(おくのかみ)」を味わいます。

豊島屋酒造でDJがプレイする「OCYOCO CLUB」

限定グラスに注がれた直汲みの純米酒は、ファンにとってたまらない組み合わせでしょう。

限定グラス付きの純米直汲の屋守

酒蔵にいることを忘れてしまいそうなクラブは、昨年よりも照明が増えてパワーアップ。五感をフルに使ってお酒を味わえる空間でした。

大人も子どもも楽しめるワークショップ

お酒が飲めない子どもでも楽しめる場としておすすめなのがワークショップ。カフェを兼ねた暖かい会場では、靴を脱いでゆったりと過ごすことができます。今年の目玉は、なんといってもイベントオリジナルバッグのペインティング。

豊島屋フェスタのオリジナルバッグ

布用のカラーペンで、自分らしい個性のあるバッグを仕上げるこのワークショップは、子どもだけでなく大人たちも喜んでいました。

「安心してイベントを楽しんでいただきたい」という蔵の思いが、会場の随所に表れています。お酒を飲むイベントでは、トイレがいかに整備されているかが、かなり重要なポイント。今年は敷地内のトイレを改装し、仮設トイレも増設されていました。また、医師1名と看護師2名が待機する救護室を新設するなど、安全面もバッチリ考慮しています。

また、東村山駅からシャトルバスが運行するなどの新たな取り組みによって、より多くの人が安心して参加できるようになっていました。

150名超のスタッフをまとめる取締役部長。来年の意気込みは?

この一大イベントを先導しているのは、取締役部長の田中孝治さん。今年の参加者に向けて「お越しいただき、ありがとうございました。至らぬところもございましたが、来年もより楽しいフェスタにしていきますので、みなさまお待ちしております」と話していました。また「落語など、和のコンテンツを盛り込みたい」と、来年への意気込みも語ってくれました。

多くのボランティアが参加し、今年の総スタッフは167名。会場で見かける、笑顔いっぱいで働くスタッフの姿が印象的でした。スタッフや参加者ひとりひとりがこのイベントを盛り上げているのです。人と人が繋がり、より新しいもの、より楽しいものを創り出していく。それが「豊島屋フェスタ」です。

毎年進化し続けるその軌跡をあなたも体験してみませんか。

(文/三浦環)

  

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